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レース&イベントレポート

38th annual "AUTO CLUB" NHRA Finals in Pomona Californi 2002.11.10

日本人初の快挙! Harry's大山選手NHRA最終戦でファイナルに出場!


今回は昨年11月に行われたNHRAシリーズ最終戦“ポモナ”の模様をお伝えします。Harry’sRacingの大山選手の活躍を中心にトップ・フュ−エルクラスをレポートしました。予選初日めったな事では雨の降らない西海岸にストームがゆっくりと接近していた、レースは予選から大荒れの天候に見舞われ予選初日だけが辛うじて行われ、予選2、3日目は豪雨のためキャンセルとなった。しかし決勝当日の日曜日ポモナ・レースウェイはいつもの日差しを取り戻し、早朝から待ちかねたファンがスタンドを埋め尽くした。NHRAのル−ルによりランキングTOP10のシード権を与えられた選手10名と予選のタイム順に残り6名が選ばれ16名によって決勝トーナメントが行われる事になった。Harry’s大山選手はその中にいた。

一回戦大山の対戦相手に当たったのは「King・Kenny」ことチャンプ、ケニー・バーシュタインであった。しかもケニーは今シーズンで引退を表明し今日が最後のレースとなるので気合は十分であった。大山選手も「いゃーいきなり赤いのと当たっちゃったよ!」と不安げな表情。しかしながらこの勝負終わってみれば大山の圧勝!タイムは4.676cecゴール速度は実に510kmにも達していた!ゴールの瞬間これが見納めとなってしまった「King・Kenny」のファンからは大ブーイングが起こり、日系人や大山ファンからは「ユーイチ!ユーイチ!」と歓声があがった。ケニーは30年のレース生活に別れを告げる文字どおり最後の走りとなってしまった。

これで勢いに乗った大山は続く2回戦でダン・カリッタをまたもや4.910secで破りいよいよセミファイナルへコマを進める。3回戦の相手はダン・ハーバート、すでにここまでくれば誰と当たろうが強豪揃いである。スタート前にダンと握手を交わした大山は抜群のスタートでまたもや勝利!タイムは4.807secで日本人では到底成し得なかったNHRAのファイナル出場を決めた瞬間であった!日も西に傾き創めた頃、ファイナル・ラダーのスターティング・グリッドに並んだのはオーストラリア出身のコリー・マクレナザンそして日本の大山!NHRA50年の歴史の中でファイナルにアメリカ人選手が出ないと言うのは初めて事であり、この日のサバイバルゲームを裏付ける異常な事態となった。もう見ている私達もHarry’sのクルーもみんな心臓が口から飛び出しそうな面持ちであった。何万人もの観衆が水を打ったように静まり返りHarry’sの河内メカニックが大きく肩で息をした、そしてスタート、、、、、、結果は僅かなリアクションタイムの差でコニーが4.739secで優勝!大山のタイムは4.745secわずか100分の17秒差で優勝を逃がした。ゴール地点のウィナーランプが点灯するまで誰も勝敗が判らないほどの差であった。西に沈もうとする太陽だけが虚しくやけに眩しかった。非常に残念でならなかった今回のレースだが日本人選手がついに決勝戦まで勝ち進み互角に戦った事は絶賛に値する出来事だと思う。今後もNHRAや日本ドラッグレース界の歴史に残るガッツある走りを大山選手に期待したい。いゃーホントにいい夢を見せてもらいました。

Top Fuel Dragster

Final Ladder
Elimination Highlights
Winner Cory McClenathan
Runner Up Yuichi Oyama
Low ET 4.571(Darrell Russell)
Best Reaction Time .451 (Scott Weis)
Top Speed 324.98 (Larry Dixon)
(Gava King Dragster) Yuichi Oyama Cory McClenathan  (Berryman B-12)

Funny Car 

Final Ladder
Elimination Highlights
Winner Winner John Force
Runner Up Tommy Johnson Jr.
Low ET .001 (Tommy Johnson Jr.)
Best Reaction Time .446 (Tony Pedregon)
Top Speed 324.05 (John Force)
(Budweiser King Dragster) Kenny Bernstein john Force (Castrol GTX Mustang)

付け加えておくが、ファニーカーでは無敵の鉄人ジョンフォースが4.463secで優勝し、同時に2002年シリーズタイトルも手に入れた!T/Fを上回る脅威のタイムにお気付きだろうか?

Top Fuel Dragster並びにFunnyCarのトーナメント・ラダーリストはこちらから!

フォトギャラリー「2002 NHRA Finals in Pomona」はこちらでご覧になれます。